コロナ禍になって働き方が大きく変わって戸惑っていませんか
この記事を読んでいる多くの方が働き方が変わってしまったのではないでしょうか。毎日満員電車に乗ってオフィスに出勤して、同僚やプロジェクトメンバと同じスペースで仕事をする。取引先やクライアントを頻繁に訪問するため、電車やタクシーを使って移動する毎日。
これが仕事のスタイルだったと思いますが、コロナになってしまい大きく変わってしまいました。
基本在宅で作業、時々出社。これが普通になってしまいました。オンラインミーティングで意思疎通をとり、クライアントとの打合せもオンラインミーティングが普通となりました。
働き方が変わり、我々働く側としては良くなった点と悪くなった点があります。良くなった点は、周知の通り通勤時間が無くなったことです。これは日本人にとっては本当に大きい。
毎日満員電車に乗って1時間~2時間通勤することは誰もがストレスだったと思います。
私は海外のメンバともやりとりしているのですが、アメリカではコロナ前から在宅勤務が普通だったようです。対面で打合せが必要な場合だけ出社し、それ以外は基本在宅で仕事をしていたようです。アメリカ人から「日本人はコロナ禍になって働き方を変えないといけないから大変だね~」と言われました。
でも、やはり悪くなった点もありますよね。私が最も懸念しているのは、コミュニケーションです。プロジェクトメンバが在宅で業務を対応し、必要なコミュニケーションのみになってしまっている点です。
報告・連絡のみが中心となり、相談がしにくくなる点が悪くなった点ではないでしょうか。オフィスで対面で働いていた時は「ちょっといいですか」が出来たと思います。それが、出来なくなってしまったのが在宅勤務の最大のデメリットではないでしょうか。
私は二つに分解して整理したいと思います。
ディスカッションがしにくくなった
ちょっとした相談や雑談がしにくくなった
それぞれ考えていきたいと思います。
ディスカッションがしにくくなった
新しいアイデアを出す時、課題解決を出す時、そういった何かを創出することは1人では至難で、複数人でディスカッションすることが最も効果的です。コンサル会社でなくても、皆さん経験があると思います。こういったミーティングではホワイトボードを使ったディスカッションが効果的です。ディスカッションの効果的な進め方は別投稿で詳細に記載したいですが、各自の発言をホワイトボードに落として、私はメンバの顔を見ながら意見を求める、それを繰り返していくと議論が前に進みアイデアや解決策が出てきます。
こういったディスカッションをオンラインミーティングで実施するのは非常に難しい。これは否定出来ません。どう解決したらいいのか。私も最適解は模索中ですが、今考えているのは二つです。
出社する、です。おいおいという感じかもしれませんが、コロナ禍またはコロナ後でも時々は出社できると思います。(もちろん各会社のポリシーによりますが)出社時は極力個人の作業は劣後し、ディスカッションを中心に終日予定するのがいいのではないでしょうか。仕事のメリハリが出来て、効率的になります。
ツールを使う、です。タッチペンを使ってディスカッションすることです。これは思ったより使えます。Teamsだとホワイトボード機能があります。パワーポイントを共有してオブジェクトを記載するよりもずっと効率的ですし、対面でのディスカッションに近くなります。
ちょっとした相談や雑談がしにくくなった
二つ目のデメリットの方がより一緒に考えたいトピックです。私自身も1年近く在宅中心になって感じていることですが、メンバのモチベーションコントロールがとても難しくなったと痛感しています。私自身は何年も今の会社で働き、それなりに厳しい環境で仕事をしてきたので、在宅になっても、そこまでメンタルに影響はないのですが、同じ物差しでメンバのメンタルを計ることはNGだと思っています。メンバの中には、地方の実家から出てきて1人暮らしをしているメンバもいます。入社式からリモートで1日も出社したことがいないメンバもいます。そういったメンバは一緒に飲んで絆を築いた同期もいません。週末にリフレッシュする友達もいません。そして、平日は終日オンラインミーティングと自作業のみ。数か月ならいいかもしれませんが、これが1年続いたらどうメンタルに影響するか、マネージャはそれを考えなければなりません。
対面で仕事をする場合はメンバの顔色や振る舞いを見て、早期に気付くことが出来るでしょう。各メンバ(特に若手)が何を考えているのか、何を悩んでいるのかを考えることはとてもマネージメントで重要なことです。
こちらの最適解こそ模索中ですが、1つの解決案は上司がメンバにチャットすることだと思っています。上司からの気軽なチャットで、少しずつ相手が何を考えてくるかが分かってくるかもしれません。
上司とメンバの間が大きい場合は中間メンバに依頼することも効果的です。上司だと会話しにくくても、中間メンバであれば年齢も近く、悩みが共有されるかもしれません。そういった小さいコミュニケーションを重ねることが、リモートワークで長くチームパフォーマンスを出す重要なアクティビティではないでしょうか。
まとめます
仕事終わりに飲みに行く機会も無くなってしまいました。ノミニケーションではないですが、飲みながらの愚痴や悩み相談が出来なくなってしまったので、日本人のビジネスカルチャーが大きく変わってしまいました。
ワクチンが普及して、元に戻ればと思っている人もいるかもしれませんが、今の働き方でどうメンバのモチベーションをキープし、仕事を効率的に進められるかを考えるべきです。新型コロナが怖くなくなっても、他のウィルスが猛威を奮うリスクを無視することは出来ませんし、ほとんどの会社がリモートワーク推進を継続させるでしょう。
もうコロナ前の働き方には戻らないと覚悟を決めて、働き方の変化を受け入れるしか、生き残る道はありません。厳しい言い方ですが、コロナ前に戻ればお客さんが戻ってくると考えている飲食店は生き残れないかもしれません。本気で生き残ろうとしている飲食店は新しいビジネスモデルを立上げようとしています。
我々ビジネスも同じです。新しい働き方前提でのスキル・経験の蓄積を考えていかなければ、生き残れないでしょう。きっと近い内に面接でリモートワークの経験はありますか、と聞かれることになり、その経験によって面接の合否が決まってくるでしょう。